元々は、テレビドラマから始まった『男はつらいよ』。
全48作を数える映画では”フーテンの寅”こと、車寅次郎(寅さん)が全国各地を旅しつつ、故郷の葛飾柴又でも騒動を繰り広げるという毎回おなじみのパターンになっています。
展開としては、パターンがあるものの、作中では毎回、寅さんが”名言”を生み出しています。寅さんの名言は、リアルタイムで映画を見ていた世代だけでなく若い世代の心にも染み入るのではないでしょうか。
今回は、そんな寅さんの名言の中から、若い世代、特に学生さんの心に染みるようなものをご紹介したいと思います。
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目次
寅さんってどんな人?
まず、若い方のために、寅さんがどんな人かをご説明しますね。
寅さんは、本名「車寅次郎(くるま とらじろう)」。
実家は、葛飾柴又で団子屋を営んでいるのですが、16歳のとき、父親と大げんかをして家を飛び出してしまいます。
その年齢だと高校に通っているはずなのですが、家出してしまったため、中退。
その後は、各地を放浪しつつ、テキ屋(お祭りなどで露店を出す人)に。
まともに学校に行っていないため、難しい漢字が読めなかったり、書く文章もちょっとおかしかったり…。
そんな寅さんですが、ちょっと血の気が多いところをのぞけば、義理人情に厚い、気の良いおじさんなんですよね。
寅さんの言葉は、本人が深く意識していないにしろ、聞く人の心を動かす温かいメッセージとなっています。
寅さんが、長く愛される理由は、そんなところにもあるのかもしれませんね。
どうして勉強しなくちゃいけないの?そんなとき、寅さんは…
寅さんには、寅さんの異母妹・さくらが生んだ甥っ子がいます。
甥っ子の名前は、満男(みつお)。
そんな満男が学生時代、勉強することについて悩んでいたのでしょう、寅さんにこう聞きました。
「何のために勉強するのかな?」
それに対して寅さんは「(前略)人間長い間生きてりゃいろんな事にぶつかるだろう。」と話し始めます。
寅さんが言うには、自分のように勉強をしてこなかった人間は、そんなとき、サイコロの出た目で決めるか、そのときの気分次第で決めるしかないとのこと。
でも、きちんと勉強していれば、自分の頭で、そのものごとに対して”考えて”決めることができるというのです。
これは、シリーズ40作目となる『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』で披露された言葉。
寅さんが、自分の経験を踏まえ、甥っ子にわかりやすく説明していると思います。
詳しくは、こちらのサイト「40」とナンバーがふってある画像をクリックしてみてくださいね。
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寅さんの名言、若い人の心にだって染みますよ
寅さんは、中年のおじさんなんですが、若者たちに向けてたくさんのメッセージを贈ってくれています。
例えば、第45作の『男はつらいよ 寅次郎の青春』では、「思っているだけで何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ」というセリフが。
第47作『男はつらいよ 拝啓車寅次郎様』では、「お前まだ若いじゃないか 燃えるような恋をしろ」と叱咤しています。
恋多き寅さんらしいセリフばかり。
もちろん、恋愛指南だけではなく、人生に迷ったときハッとさせられるような「どうした みんな元気をだせ もうすぐ青い鳥が見つかるぞ」(第37作『男はつらいよ 幸福の青い鳥』より)というセリフもあります。
寅さんにそう言われたら、元気を出すしかないですよね。
Amazonでは、寅さんの名言集も買えますよ〜。
まとめ
全48作が制作された人気映画『男はつらいよ』。
主演の渥美清さんが亡くなってしまったことで、物語は最後まで描かれることはありませんでしたが、今も、ファンの心の中では、寅さんは全国各地を旅しているんでしょうね。
寅さんが残してくれた言葉の数々は、名言として今後も伝えられていくことと思います。
寅さんの地元、葛飾柴又には「葛飾柴又寅さん記念館」もあり、足繁く通っているファンの方も多いとか。
記念館には、映画の名場面を振り返ることができるコーナーもあるようなので、往年のファンの方はもちろん、映画を見たことがない方にも足を運んでもらいたい場所となっています。
寅さんの名言に触れ、初めて作品を目にするという方も多いかもしれませんが、一つの作品を見るだけでも、きっと得るものはあると思いますよ。